ENECRA — LESSON PLAN 02

このまちの電気を、何でまかなうか
― 中学校3年 理科「エネルギー資源の利用」―

対象 中学校3年(高校の「科学と人間生活」でも使えます)
時間 50分(1単位時間)
置きどころ 第1分野 単元「科学技術と人間」第2節「エネルギー資源の利用」(3時間扱い)の2時間目
教科書での位置 東京書籍『新編 新しい科学3』単元5 第3章「科学技術と人間」第2節(3時間)の第4時「さまざまな発電方法の長所と短所をまとめる」(p.286〜287)の差し替え。この節には実験が無いので、ここに実験を入れる形。CO₂・費用は教科書(p.284〜285)側、量と条件はエネクラ側
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1. この時間のねらい

発電のしかたには、それぞれ出せる量・変わりやすさ・止まる条件があること。だから「どれが一番いいか」ではなく「何を、どれだけ、どう組み合わせるか」という問いになると気づく。

教科書は、発電方法の長所と短所を表で比べます。この時間はその表を自分の手で作る時間です。数字は覚えるものではなく、確かめるものになります。

2. 学習指導要領とのつながり

中学校学習指導要領(平成29年告示)理科 第1分野「科学技術と人間」。教科書では次の位置にあたります。

3. 使う数字(すべてゲームの中で実際にこの値です)

発電機1つが出せる電気
発電のしかた出せる電気家(1,000W)に直すと変わるところ・止まる条件
太陽光発電機1,000 W1 軒雨の日は 200 W(5分の1)
発展型太陽光発電機6,000 W6 軒同じく雨に弱い
風力発電機1,200〜9,600 W1.2〜9.6 軒建てる高さで8倍変わる
水力発電機(水車)最大 450 W0.45 軒水の勢いで変わる
原子力発電所(沸騰水型)320,000 W320 軒燃料1つで4分。廃棄物が5たまると止まる
非常用ディーゼル発電機160 W0.16 軒非常時だけ。ポンプを動かすための備え
数字の出どころ すべてアドオンの設定そのままです。授業中に生徒が画面で読んだ値と、この表は一致します。1軒=10A契約=1,000Wは実際の電気の契約と同じ換算です。

4. 準備するもの

原子力発電所はビルダーブロックで一瞬で建ちます。手で積む必要はありません。授業では「建てる」より「建てたあとに何が起きるか」に時間を使ってください。

5. 展開(50分)

過程時間学習活動教師の指導・援助
つかむ6分 まちを歩いて、家が何軒あるか数える。
・「20軒ある」
・「じゃあ20,000W いるのか」
必要な量を黒板に書く。
まず必要量を確定させる。ここが決まらないと比較が始まらない。数えるところは省かない――自分で出した数字だから、あとの判断が自分のものになる。
問題4分 学習課題をつかむ。 板書:
20,000Wを、どの発電でまかなうか。理由も言えるようにしよう。
調べる
(活動1)
14分 班ごとに発電機を建てて、1つあたりの出力を画面で読む。表を自分で埋める。
・太陽光は1,000W。20枚いる
・原子力は320,000W。1基でおつりがくる
・水車は450W。44台必要
「原子力だけでいい」という声が必ず出る。そこで止めない。次の活動でその判断が揺れるようにする。
ゆさぶる
(活動2)
12分 2つの出来事を起こして、もう一度考える。
①雨を降らせる(太陽光 1,000→200W)
②原子炉を動かし続ける(廃棄物が5たまって停止する。止めたあとも冷やし続ける必要がある)
①は /weather rain、戻すのは /weather clear。
②は燃料を入れて放っておけば起きる。止まった瞬間、まちのあかりが消えるのを全員で見る。
考える9分 組み合わせを考えて、班で1つ決める。
・「原子力+太陽光。雨の日は原子力が支える」
・「風力を高い所に建てる。でも8倍変わるのは不安」
・「廃棄物の行き先を先に決めておかないと止まる」
正解は出さない。「なぜそれを選んだか」を必ず言わせる。
「1つで足りる」から「組み合わせる」へ、判断が動いたことを取り上げる。
まとめる5分 分かったことを書く。
・発電のしかたには、量・変わりやすさ・止まる条件がある
・1つだけに頼ると、その弱点がまちごと止める
・だから組み合わせて使っている
板書:
エネルギー資源を選ぶとは、長所を選ぶことではなく、短所をどう補い合わせるかを決めること。
発展(時間があれば):使い終えた燃料はどこへ行くのか。エネクラでは再処理工場まで作ってあります。「出したものの行き先まで含めて考える」ところまで進められます。

6. 評価

観点評価規準
知識・技能発電方法ごとに出力・変動・停止条件が異なることを、具体的な数値をもとに理解している。
思考・判断・表現必要量に対して発電方法を選び、その理由を出力・変動・停止条件の3つの面から説明している。
主体的に学習に取り組む態度自分の選択を、条件が変わったときに見直そうとしている。

7. この授業で気をつけていること

エネクラは、うまくいくところだけを作っていません。原子力は廃棄物が溜まれば止まり、止めたあとも冷やし続ける必要があり、非常時の備えも要ります。太陽光は雨で5分の1になります。

どの発電を推すことも、否定することもしません。教材の中身の決定権は当社が持っていますので、特定の立場に寄せた改変は行いません。賛否のあるテーマは、両方の立場を体験できる形で扱います。

8. うまくいかないときは

授業で使ったら → 実施記録を送る(管理職・教委への報告に使える実施レポートをその場で発行します)
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